試合後に、私たちが感涙し、歓喜しているのは、あなたがたがとても強く、素晴らしいチームだからです。もしも、あなたがたが弱小チームであったならば、私たちはこんなにも大きな喜びを得ることができないでしょう。
私たちは、世界最強と言われるニュージーランド代表に一度も勝ったことがありません。
私たちだけではなく、W杯前回大会4強のアルゼンチンや伝統国スコットランドでさえも、未勝利のままです。
しかしながら、今大会までの4年間にあなたがたはオールブラックスに対して2勝しています。
初対戦から111年、29戦目で、あなたがたはニュージーランドに初めて土をつけ、その後世界ランキング1位にまで登りつめています。
あなたがたのような強く素晴らしい国に一度勝ったくらいで、私たちが強豪国の仲間入りをしたと思ってはいけないでしょう。
私たちとあなたがたとの試合当日、あなたがたの国のクラブ・マンスターやレンスターは試合をしています。
私たちの国のチームはW杯大会期間中はお休みです。開催国ということを差し引いたとしても、大学生のチームまでお休みしなくてもいいと、あなた方は思うでしょう。
テレビのラグビー中継を見ると、画面の隅に「ボールを前に落とすとスクラム」とか「タックルされてボールを離さなければ相手ボールのペナルティキック」などと、ルール解説していることが多いです。ラグビー初心者には親切でやさしいのかもしれません。
しかしながら、野球に例えるならば、「ストライク3つで1アウトです」「アウトが3つで攻守交替となります」と解説しているようなものでしょう。これでは、強豪国の仲間入りをしたとは言えないですよね。
試合後のインタビューでも あなたがたは真っ先に相手チームを称えます。
私たちは、まず自分たちのことから話してしまいます。
どちらが良い悪いということではなく、私たちより何倍をラグビー文化が根付いていることを羨ましく思います。
私たちの国のメジャースポーツ・野球のインタビューで、こういう姿勢を見たことがありません。
特に、高校野球の指導者など学生スポーツに関わる人たちには、あなたがたの心を見習ってほしいと思うのです。
(話が脱線してすみません)
私たちはまだ胸を張って「強い」と言えるまでにはなっていないでしょう。
しかし、私たちとあなかがたのどちらかが、世界最強黒衣軍と対戦する可能性が高くなっています。
もちろん、メジャーリーガーばかりのサモアや、過去に引き分けはあるものの未だ勝利のないスコットランドにもその可能性は残されています。
この先どんな結果になろうとも、お互いのチームの健闘を祈りたい。
ラグビーファンのひとりとして、私はそう思っています。